日本にお住まいの外国人の方で、以下のようなご心配をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「在留期限が迫っている。」
「手続きは間に合うのだろうか。」
この記事では、在留期限が近づいてきた方に向けて、
・在留期限が迫ったときの緊急チェックリスト
・期限が迫った場合の具体的な対処法
・うっかり期限を過ぎてしまったときの対応策
について、解説していきます。
在留期限が迫っているときの初動対応
在留期限が迫っているときは、まずは現状を把握し、手続を進めることが大切です。在留期限を過ぎてしまうと、強制退去や再入国禁止などのリスクが現実化し、今後の日本での生活やキャリアに大きな影響を及ぼしてしまいます。
在留期限を確認する方法
まず第一にすべきこと。これはまず手元の在留カードを見て「在留期間満了日」をチェックすることです。カードの表面右下に明記されている日付が、在留期限となります。
もし在留カードが手元にない場合は、パスポートに貼付された在留資格のシールや、法務省が発行した通知書類でも確認することができます。在留期限が近づくと、入国管理局から更新の案内が郵送されることもありますが、必ずしも全員に届くわけではありませんのであまり当てにしないようにしたほうが良いでしょう。在留期限がいつであるのか、ご自身で定期的にチェックをしておくことも期限切れを防ぐために重要です。
期限が迫った場合の初期ステップ
在留カードなどを確認した結果、在留期限が迫っていた場合、どのようにすればよいでしょうか。最初に行うべきは、在留カードやパスポートなどの公的書類で、間違いのないよう改めて正確な在留期限日を確認することです。
そしてやはり期限が迫っていることが確認できた場合、期限までに必要な書類や手続きをリストアップし、優先順位をつけて準備をするようにしましょう。必要書類が不足する場合は、早急に発行元や関係機関に連絡を取り、取得方法を確認します。取り寄せに必要な所要日数を確認しておくことも重要です。
手続き別 早見表(いつ・どこで・費用・違反リスク)
手続き名 | いつ(申請時期) | 申請先 | 主な必要書類(共通) | 手数料(目安) | 期限超過のリスク |
---|---|---|---|---|---|
在留期間更新(就労・留学・家族滞在等) | 満了日の3か月前〜当日 | 出入国在留管理局 | 申請書、写真、パスポート、在留カード、在職/在学等の証明、課税・納税証明ほか | 4,000円(収入印紙、許可時) | 不法滞在・退去強制の可能性 |
在留カード有効期間更新(永住者/16歳到達) | 原則 満了日の2か月前〜当日 | 出入国在留管理局 | 申請書、写真、パスポート、在留カード | 無料 | 携帯義務違反等のリスク |
再交付(紛失・盗難・破損・IC不良) | 事実発生・発見から14日以内(海外で紛失→再入国後14日以内) | 出入国在留管理局 | 申請書、写真、パスポート、警察の受理証(紛失・盗難)、破損カード 等 | 1,600円(収入印紙) | 携帯義務違反、身分確認不可 |
記載事項変更(氏名・国籍・性別 等) | 変更から14日以内 | 出入国在留管理局 | 申請書、写真(16歳以上)、パスポート、変更を証する公的書類 | 無料 | 行政罰の可能性 |
住所変更(住居地の届出) | 転入・転居から14日以内 | 市区町村役場 | 在留カード、パスポート、転出/転入届関連 | 無料 | 行政罰の可能性 |
在留資格更新の手続きガイド
必要書類の準備と申請方法
在留資格の更新には、期限内の申請を行うことが最も大切です。まず申請のため、在留カードやパスポートを用意しましょう。在留資格によっては、雇用証明書や住民票、納税証明書など追加書類が求められる場合もあります。
申請の提出先は最寄りの出入国在留管理局ですが、郵送申請が可能なケースもあります。申請書は法務省の公式サイトからダウンロードでき、記入例も確認することができます。不明点やなにか不安な点がある場合は、行政書士などの専門家に相談するのも良いでしょう。参照:「在留期間更新許可申請」出入国在留管理庁
更新手続きのタイムライン
在留資格の更新手続ですが、在留期限の3か月前から更新申請の手続が可能となります。この期間を目安として準備をすすめましょう。申請に必要な書類の中には、勤務先や学校からの証明書、役所からの住民票といったものが含まれますが、場合によっては取り寄せに時間がかかってしまう場合もあります。そのため、早めの行動が安心につながります。
書類が揃ったら、期限の1か月前までに最寄りの出入国在留管理局へ提出しましょう。審査には通常2週間から1か月程度かかります。申請者が多くみられる混雑時期には、さらに時間を要する場合もあります。 参考:就労ビザの更新のタイミングとは?更新手順や注意点を解説
在留資格が切れた場合の対処法
不法滞在にならないための緊急対策
在留の期限を1日でも過ぎると不法滞在となり、強制退去や再入国禁止などの重い処分を受ける危険性があります。不法滞在を避けるためには、在留期限が切れる前に必ず行動を起こすことが最も重要です。
期限が間近に迫っている場合は、速やかに最寄りの出入国在留管理局へ相談し、更新申請や必要な手続きを始めてください。万一、すでに期限を過ぎてしまった場合には、すぐに管理局へ事情を説明し、どのように手続きをすすめればよいか指示を仰ぐことが重要です。
法的なサポートを受ける方法
在留資格の期限が切れそうな場合などには、不法滞在にならないためにも、法的なサポートを受けることが有効であると言えます。行政書士や弁護士などの専門家は、期限が切れそうな場合の対処方法などの相談を受け付けてくれますので、在留資格に詳しい専門家に問い合わせをしてみることをおすすめします。
相談は早ければ早いほど選択肢が広がるので、迷った時点で専門家に相談してみましょう。専門家の力を借りることで、不法滞在とみなされてしまうといった最悪の事態を避けられる可能性が高まります。
在留期限に関する緊急チェックリスト
期限切れを防ぐための確認事項
在留期限切れを防ぐためにはどのような方法があるでしょうか。当然のことのように思えますが、まずは常日頃から自身の在留カードやパスポートに記載されている「在留期限」について気に留めておくことです。そして、更新期限の3か月前、こちらの日付も気に留めておくようにしましょう。ご家族で在留されていらっしゃる方は、ご家族分の期限、更新期限を確認しておきましょう。
期限切れ防ぐ方法としては、スマートフォンのカレンダーやアラーム機能を使い、期限の1か月前・2週間前にリマインダーを設定することもおすすめです。さらに、万が一の場合に備えて、行政書士などの専門家の問い合わせ先も控えておくと安心です。
まとめ:在留期限迫る時の不安と対処法を総点検
今回は、在留期限が近づき焦りや不安を感じている方に向けて、
・在留期限の基本的な確認ポイント
・緊急時に必要な手続きや準備
・期限切れを防ぐための具体的な対策
上記について、解説いたしました。