特定技能の支援計画書作成を行政書士に依頼するメリット|義務的支援10項目の実務ポイント

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「特定技能の支援計画書って自分で作れるの?行政書士に頼んだほうがいいの?」

1号特定技能外国人を受入れる企業は、義務的支援10項目を網羅した支援計画書を作成し、在留資格申請に添付する必要があります。この支援計画書は官公署に提出する書類であるため、2026年1月施行の行政書士法改正を踏まえると、有償での作成は行政書士の独占業務に該当する可能性が高い点にも注意が必要です。

  • 支援計画書の構成と義務的支援10項目の記載ポイント
  • よくある記載不備と審査で返戻されるパターン
  • 行政書士に依頼するメリット・費用・依頼の流れ

本記事では、支援計画書という書類そのものの作成方法に焦点を当て、入管審査を確実にクリアするための実務ポイントを解説します。

支援計画書とは|制度上の位置づけと書類構成

支援計画書の書類構成を確認するイメージ

1号特定技能外国人支援計画書は、入管法第2条の5第6項に基づき、特定技能所属機関(受入企業)が策定する義務のある書類です。在留資格認定証明書交付申請および在留資格変更許可申請の必須添付書類であり、この書類なしでは申請が受理されません。

策定義務者は受入企業

支援計画の策定義務者はあくまで特定技能所属機関(受入企業)です。登録支援機関に支援の全部を委託する場合でも、支援計画書の策定主体は受入企業である点に注意してください。登録支援機関は支援の「実施」を受託するのであって、計画の「策定」を代行するわけではありません。

支援計画書の5つのセクション

出入国在留管理庁が提供する参考様式第1-17号は、以下の5つのセクションで構成されています。

セクション 内容
I. 支援対象者情報 外国人の氏名・国籍・在留資格・在留期間等
II. 特定技能所属機関情報 受入企業の概要・支援責任者・支援担当者の体制
III. 登録支援機関情報 支援を委託する場合の登録支援機関の情報(自社支援の場合は空欄)
IV. 支援内容 義務的支援10項目+共生施策への協力に関する具体的内容
V. 署名欄 所属機関の代表者による署名・押印

2025年4月の様式改定による変更点

2025年4月に参考様式が改定され、以下の項目が追加・変更されています。

  • 居住費の徴収有無と月額の記載が必須に
  • 宿泊施設の具体的内容(面積、設備等)の記載が必須に
  • 共生施策への協力に関する記載欄が追加
  • 定期面談の実施方法として「対面のみ」または「対面とオンラインの併用」を選択式に
  • 「支援業務開始予定年月日」の記載が削除

注意: 旧様式での提出は受理されない可能性があります。必ず最新の参考様式を出入国在留管理庁のWebサイトからダウンロードして使用してください。

義務的支援10項目の支援計画書への記載ポイント

義務的支援10項目のイメージ

支援計画書のセクションIV(支援内容)では、義務的支援10項目について、誰が・いつ・どのように実施するかを具体的に記載する必要があります。「必要に応じて対応します」のような抽象的な表現は審査で不備と判断されます。

前半5項目の記載ポイント

1. 事前ガイダンス

  • 実施方法:対面またはビデオ通話(テレビ電話等で本人確認が可能な方法)
  • 使用言語:外国人が十分に理解できる言語を明記(「ベトナム語」「英語」等、具体的に)
  • 所要時間:3時間程度が目安(技能実習からの移行は最低1時間。1時間未満は不適切と判断される)
  • 説明内容:労働条件、活動内容、入国手続き、保証金徴収の有無等を網羅

2. 出入国送迎

  • 送迎の起点・終点:空港または港が基本(最寄り駅は不可)
  • 担当者名を具体的に記載

3. 住宅確保・生活に必要な契約支援

  • 住居の確保方法(社宅、賃貸の連帯保証等)を具体的に記載
  • 居住スペース:1人あたり7.5平方メートル以上
  • 2025年改定で居住費の金額と適正性の説明が必須に

4. 生活オリエンテーション

  • 入国後速やかに実施、所要時間8時間以上(同一企業内での在留資格変更は4時間以上)
  • 使用言語は母国語が必須
  • 内容:交通ルール、ゴミ出し、災害時対応、届出手続き等

5. 公的手続きへの同行

  • 対象手続き:住民登録、社会保険加入、税務手続き、銀行口座開設、携帯電話契約等
  • 同行する担当者名を記載
  • 手続きの説明に使用する言語を明記

ポイント: 前半5項目は入国前後の集中的な支援です。特に事前ガイダンスの所要時間と生活オリエンテーションの所要時間は、入管が審査で重視するポイントです。「1時間未満」の事前ガイダンスは不適切と判断されるため、余裕を持った時間設定を記載してください。

義務的支援の後半5項目|相談体制・面談方法の記載が審査の鍵

支援計画書の記載欄に記入する様子

後半5項目は、支援の継続性と対応力が問われる項目です。特に相談・苦情対応と定期面談の記載は、2025年改定で変更された項目も含まれるため、最新の要件を反映した記載が求められます。

後半5項目の記載ポイント

6. 日本語学習機会の提供

  • 提供方法を具体的に:「近隣の○○日本語教室の情報を提供し、入学手続きを補助」等
  • 教材の提供、オンライン学習サービスの案内等も記載可能

7. 相談・苦情への対応

  • 対応言語・対応窓口・対応時間を具体的に記載
  • 最低で平日週3日・休日週1日以上の対応体制が必要
  • 夜間・緊急時の連絡体制も明記

8. 日本人との交流促進

  • 地域の自治会活動、季節の行事、ボランティア活動等への参加機会の案内

9. 転職支援(非自発的離職時)

  • 受入企業の都合で雇用契約を解除した場合に実施する支援内容を記載
  • 転職先の斡旋、推薦状の作成、ハローワークへの同行等

10. 定期的面談・行政機関への通報

  • 3か月に1回以上の面談実施(外国人本人と、その上司等の両方に面談が必要)
  • 2025年改定で「対面のみ」か「対面とオンラインの併用」を選択式で記載
  • オンライン面談の条件:ビデオ通話で本人確認が可能なこと、本人の同意があること、面談内容の録画を1年間保存すること
  • 年1回以上は対面での実施が推奨されている
  • 面談で労働基準法違反等を発見した場合は行政機関(労働基準監督署等)への通報義務がある

注意: 後半5項目は日常的・継続的に実施する支援であるため、実施体制が形骸化しないよう注意が必要です。特に相談・苦情対応の対応時間と定期面談の実施頻度は、定期届出(年1回、4月1日〜5月31日提出)でも報告が求められます。計画書に記載した内容と実際の実施状況に乖離があると、次回の在留期間更新で問題になる可能性があります。

よくある記載不備と審査で返戻されるパターン

支援計画書の返戻通知を受け取るイメージ

支援計画書の記載不備は、在留資格申請全体の審査遅延に直結します。実務で特に多い不備パターンを把握しておくことが重要です。

不備パターン1:記載が抽象的すぎる

「通訳が対応します」「必要に応じて支援します」のような表現は不備と判断されます。「支援担当者の○○(ベトナム語対応)が、平日9時〜18時の間で相談に応じる」のように、担当者名・使用言語・対応時間帯を具体的に記載する必要があります。入管審査官は支援体制の実効性を判断するため、抽象的な記載では「本当に支援が実施されるのか」という疑念を持たれます。

不備パターン2:空欄・記載漏れ

該当しない項目であっても「該当なし」と明記する必要があります。空欄のまま提出すると記載漏れとして返戻されます。

不備パターン3:母国語版の未添付・内容不一致

支援計画書は外国人本人が内容を理解する必要があるため、母国語での説明が求められます。日本語版と母国語版の内容が一致していない場合も不備となります。

不備パターン4:他の申請書類との整合性不足

雇用条件書に記載された勤務地や就業時間と、支援計画書に記載された住居の所在地や面談の実施場所が矛盾しているケースがあります。書類間の整合性チェックは必須です。

不備パターン5:旧様式の使用

2025年4月に参考様式が改定されたため、旧様式での提出は受理されない可能性があります。提出前に必ず最新様式であることを確認してください。

不備パターン6:自社支援の体制要件の不足

自社で支援を行う場合(登録支援機関に委託しない場合)は、以下の6つの体制要件をすべて満たしている必要があります。支援計画書の記載だけでなく、体制整備の証明書類も求められます。

  • 過去2年間の中長期在留者の受入れ実績または管理経験
  • 外国人が理解できる言語での情報提供体制
  • 外国人が理解できる言語での相談体制
  • 支援の中立性の確保(外国人を監督する立場の者が支援を行わないこと)
  • 支援の実施状況に関する帳簿の作成・保管体制
  • 支援責任者・支援担当者の選任(登録拒否事由に非該当)

これらの要件を満たせない場合は、登録支援機関への委託が必要になります。自社支援と委託支援では支援計画書のII欄・III欄の記載内容が大きく異なるため、方針を早期に決定することが重要です。

行政書士に依頼するメリットと費用

行政書士が完成した支援計画書をクライアントに説明するイメージ

支援計画書の作成を行政書士に依頼することで、記載不備による返戻を防ぎ、審査をスムーズに進められます。

行政書士に依頼する4つのメリット

  • 審査基準を熟知した記載:入管の審査傾向を踏まえ、不備のない支援計画書を作成できる
  • 他の申請書類との整合性確保:雇用条件書、受入れ機関概要書など他の書類との記載内容の矛盾を防止
  • 最新様式・法改正への対応:2025年4月の様式改定や2026年の行政書士法改正を正確に反映
  • 任意的支援の戦略的な記載:審査に有利になる任意的支援の盛り込み方を助言

依頼の流れ

行政書士に支援計画書の作成を依頼する場合の一般的な流れは以下のとおりです。

  • Step 1:初回相談:受入れ予定の外国人の情報、業務内容、支援体制の現状を共有する
  • Step 2:見積り・契約:在留資格申請一式での依頼か、支援計画書のみの依頼かを決定する
  • Step 3:情報提供:外国人の個人情報、受入企業の体制情報、住居情報等を行政書士に提供する
  • Step 4:支援計画書のドラフト作成:行政書士が参考様式に基づいてドラフトを作成する
  • Step 5:内容確認・修正:受入企業がドラフトの内容を確認し、必要に応じて修正を依頼する
  • Step 6:最終版の完成・署名:受入企業の代表者が署名・押印し、申請書類に添付する

費用相場

依頼内容 費用相場
支援計画書の単独作成 3万〜8万円
在留資格申請一式(支援計画書含む) 10万〜20万円
支援計画変更の届出 2万〜5万円

多くの行政書士事務所では、支援計画書の作成費用は在留資格申請の報酬に含まれています。支援計画書のみの単独依頼も可能ですが、在留資格申請と一括で依頼するほうが費用対効果は高くなります。また、登録支援業務と行政書士業務をセットで契約することで、在留資格申請の報酬が割引される事務所もあります。複数名の受入れを予定している場合は、2人目以降の割引も確認してください。

支援計画書作成と行政書士の独占業務

支援計画書は出入国在留管理庁に提出する官公署提出書類であるため、行政書士法第1条の2に定める行政書士の独占業務に該当する可能性が高いです。2026年1月施行の改正行政書士法では「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」書類を作成する行為が規制対象であることが明確化されました。登録支援機関が支援委託費の名目で支援計画書を有償作成する行為は、行政書士法違反のリスクがあります。

ポイント: 支援計画書の作成を行政書士に依頼し、支援の実施は登録支援機関に委託するという役割分担が、法的にも最も安全な運用モデルです。

支援計画の変更届出|いつ・何を届出するか

支援計画書の変更届出を行うイメージ

支援計画書に記載した内容に変更が生じた場合は、変更があった日から14日以内に届出が必要です。届出義務者は所属機関(受入企業)であり、登録支援機関への委託はできません。

変更届出が必要になるケース

  • 支援責任者・支援担当者の変更
  • 支援の委託先(登録支援機関)の変更
  • 自社支援から登録支援機関への委託への変更(またはその逆)
  • 支援内容の実質的な変更(面談方法の変更、使用言語の変更等)
  • 住居に関する情報の変更

届出を怠った場合のリスク

変更届出の未提出は、出入国在留管理庁からの指導・勧告の対象となります。悪質な場合は特定技能所属機関としての認定取消しにつながる可能性もあるため、変更が生じた際は速やかに届出を行ってください。行政書士に顧問契約で依頼している場合は、変更届出の作成・提出もサポートしてもらえます。

任意的支援の記載で差をつける

義務的支援10項目に加え、任意的支援を支援計画書に盛り込むことで、入管審査でプラスの評価を得られる可能性があります。ただし、支援計画書に記載した任意的支援は実施義務が発生する点に注意してください。実施可能な範囲で以下のような項目を検討するとよいでしょう。

  • 事前ガイダンスの補足情報提供(日本の気候・生活費の目安等)
  • 国内移動の送迎支援(空港以外の移動支援)
  • 日本語学習費用の一部補助
  • 相談対応時間の拡充(24時間対応等)
  • 地域の交流イベントの企画・主催

まとめ|支援計画書は「作り方」で審査の結果が変わる

支援計画書の完成を喜ぶイメージ

支援計画書の作成で押さえるべきポイントを改めて整理します。

チェック項目 確認内容
最新様式の使用 2025年4月改定の参考様式第1-17号を使用しているか
具体的な記載 担当者名・使用言語・対応時間帯が明記されているか
空欄の有無 該当なしの項目にも「該当なし」と記載しているか
書類間の整合性 雇用条件書・受入れ機関概要書と矛盾がないか
母国語版 外国人が理解できる言語での説明が準備されているか
居住費・面談方法 2025年改定の追加項目が正しく記載されているか

支援計画書は「形式的に埋めればいい」書類ではなく、入管審査官が支援体制の実効性を判断するための重要な書類です。記載内容の具体性と正確性が、在留資格申請の許可・不許可を左右するといっても過言ではありません。特に初めて特定技能外国人を受入れる企業は、支援計画書の品質が審査結果に直結するため、入管業務に精通した行政書士のサポートを受けることを強くおすすめします。

なお、2025年4月の改正により、所属機関に関する書類(概要書、雇用条件書等)10種類は初回受入れ時のみの提出に簡素化されました。2回目以降の受入れでは支援計画書と申請書を中心とした提出で済むため、手続きの負担は軽減されています。ただし支援計画書は外国人ごとに個別に作成する必要がある点は変わりません。

行政書士法人みらいでは、支援計画書の作成から在留資格申請、登録支援機関としての支援業務まで一貫して対応しております。初めて特定技能外国人を受入れる企業の方も安心してお任せください。支援計画書の作成から在留資格申請、届出管理まで、まずは無料相談でお気軽にお問い合わせください。お見積りは無料で対応しております。

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この記事の監修者

西脇 清訓

MIRAI行政書士事務所

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代表行政書士

西脇 清訓

プロフィール

2020年行政書士事務所開業以来、国際業務、相続業務、補助金申請・法人設立など、人生と事業の節目に寄り添う専門家として、実務経験と豊富な知識を活かし、多くのお客様の課題解決に貢献してまいりました。

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